世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ティーリングウイスキー シングルポットスチル    46.0%

  • 蒸溜所名: ティーリング蒸溜所
  • 地域: アイルランド
  • ブランド: ティーリング・ウイスキー・カンパニー
  • 価格帯: £71-120
  • 入手可能場所: 全世界
  • 掲載号:156号

ロブ・アランソンSCORE8.6

香り
コントラバスのケースを開けたときのような匂い。弓用のロジン、磨かれた木材、弦のような匂いと埃っぽいベルベットの生地。甘い大麦や、甘いバニラ味のペストリーのような匂いがふんだんにある。少し塩気やレモンのような柑橘の香りも感じる。フルーツ香もどこかに潜んでいる。
スパイシーな味わいで、オーク風味が主張し始める。どこか森を思わせる要素があり、ほとんど苔のような印象。かすかなペパーミントとレモンの酸味。少しだけスモーク風味が隠れてるようで、それは舌の上だけで感知できる。スモーク風味はやがて甘いオーク風味に包み込まれる。
フィニッシュ
甘みがそのまま持続し、クリーミーなバニラとナツメグの香りを後味に残す。
コメント
甘みとスパイスが揃っていれば、嫌う理由など何もない。バランスに優れたウイスキー。

リンジー・グレイSCORE7.9

香り
ペアードロップ(キャンディー)、ジェリーベビー(お菓子)、松脂などの匂いが、プラスティシーン(塑像用粘土)で作ったバッグに入っている。最初の甘みに続いて、焼いたサーモン、ピンクペッパー、レーズンなどの匂いがゆっくりと立ち上がる。
驚いたことに、煤けたような甘味が前面に躍り出てくる。イチゴゼリー、ジンジャービア、グレープフルーツ、パン、バタープディングなどの風味も底流しており、最後には出がらしのコーヒー粉のような苦味を感じさせる。
フィニッシュ
甘みはすぐに消えてしまうが、チョークっぽい苦味がしつこく舌の上に残って余韻を引き伸ばす。
コメント
コーヒー粉に埋めたライム味のジェリーベビーを舐めているような感覚がするウイスキー。